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メンテナンス業でExcel原価管理から脱却する企業が増えている理由

私はスタッフNです。株式会社ビジネスコンピュータでビルメンテナンス業販売管理ソフトの開発を担当して10年が経ちました。この間、ビルクリーニング・店舗清掃・浄化槽維持管理・エアコン保守・ホテル旅館定期清掃・エレベータ保守・マンション貯水槽管理・警備防災点検保守・空気環境点検といった様々なメンテナンス業のお客様とお話しする機会に恵まれてきました。

最近特に増えているのが「Excel原価管理からの脱却」というご相談です。公益社団法人全国ビルメンテナンス協会が2026年1月に60周年を迎え、業界全体でDX推進や省力化投資補助金を活用した効率化が進んでいる中、原価管理の領域でも大きな変化が起きています。2026年2月には国土交通省から「令和8年度建築保全業務労務単価」が公表され、人件費の適正管理がますます重要になってきたことも背景にあると感じています。

本日は、サポート担当としてお客様から伺った生の声をもとに、なぜ今メンテナンス業でExcel原価管理からソフトへの切り替えが進んでいるのか、その理由をご紹介したいと思います。

■ Excel原価管理の限界が見えてきた

ビルクリーニングや浄化槽維持管理、エアコン保守といった定期メンテナンス業では、現場ごとに売上と原価を管理することが収益改善の鍵となります。しかし、Excelで原価管理を行っている企業様からは「現場数が増えるほど管理が大変になる」「担当者が変わるとファイルの場所や計算式が分からなくなる」といった悩みを頻繁に伺います。

特にエレベータ保守やマンション貯水槽管理のように、契約件数が数百件を超えてくると、各現場の外注費・人件費・資材費を手作業で集計するのは相当な労力です。ある店舗清掃会社様では、月末になると事務担当者が深夜まで残業してExcelシートを何枚も開きながら原価を集計していたとのことでした。

また、ホテル旅館定期清掃や警備防災点検保守といった複合的な業務を扱う企業様では、作業種別ごとに別々のExcelファイルで管理していたため、現場全体の収支を把握するのに数日かかるという課題もありました。「この現場は本当に利益が出ているのだろうか」という経営判断を迅速にできない状況が続いていたそうです。

■ 人件費把握の難しさが経営判断を遅らせる

メンテナンス業の原価で最も大きな比重を占めるのが人件費です。しかし、Excelで管理していると、どの作業員がどの現場でどれだけの時間働いたのかを正確に把握するのは容易ではありません。

空気環境点検や浄化槽維持管理のように資格者が必要な業務では、人件費の単価も高くなります。にもかかわらず、現場ごとの人件費を集計できていない企業様が少なくありませんでした。ある企業様では「月末に給与計算を終えてから、ようやく各現場にどれだけ人件費がかかったか分かる」という状況で、タイムリーな利益管理ができていませんでした。

2026年2月に厚生労働省からビルメンテナンス業務の調達における低入札価格調査制度についての通知があったことからも分かるように、適正な労務単価の把握と管理は業界全体の課題です。人件費を現場別にリアルタイムで集計できる仕組みがなければ、適正な見積作成も難しくなります。

■ 外注費と資材費の漏れが利益を圧迫

ビルクリーニングやエアコン保守では、協力会社への外注や専用資材の購入が発生します。これらの原価をExcelで管理していると、入力漏れや二重計上といったミスが起きやすくなります。

ある清掃会社様では、協力会社からの請求書をもとに手作業でExcelに入力していたところ、同じ請求を2回入力してしまい、現場の利益率が実際よりも低く見えてしまったことがあったそうです。逆に、入力を忘れていた資材費が後から判明し、思っていたほど利益が出ていなかったというケースもありました。

エレベータ保守やマンション貯水槽管理のように、部品交換や専門資材が必要な業務では、資材費の管理も複雑です。どの現場でどの資材を使ったのか、在庫との連動はどうするのか。Excelでは限界があると感じる企業様が多いようです。

■ 現場別利益がリアルタイムで見えない

経営者や営業責任者にとって、各現場の収支状況をタイムリーに把握できることは極めて重要です。しかし、Excelで原価管理をしていると、集計作業に時間がかかり、経営判断が後手に回ることがあります。

ホテル旅館定期清掃や警備防災点検保守のように契約期間が長い業務では、途中で収支が悪化していても気づかず、契約満了時に振り返ってみたら赤字だったという事態も起こりえます。開発者として多くのお客様の声を聞いてきましたが、「もっと早く分かっていれば手を打てたのに」という後悔の声を何度も伺いました。

また、店舗清掃や空気環境点検のように、複数の担当者が関わる業務では、誰がどの現場の原価情報を持っているのか分からなくなることもあります。情報が属人化してしまい、担当者が不在だと現場の状況が把握できないという課題もありました。

■ 給与システムとの連携ができない

多くの企業様では給与計算に専用ソフトを使っているにもかかわらず、原価管理はExcelという状況です。そのため、給与システムから現場別の人件費データを取り出して、手作業でExcelに転記するという二度手間が発生しています。

特に従業員数が多い企業様では、この転記作業だけでも相当な時間がかかります。浄化槽維持管理やエアコン保守のように、作業員が複数の現場を掛け持ちする業務では、給与データを現場別に按分する計算も必要になり、ミスも起きやすくなります。

ビルメンテナンス業販売管理ソフト商蔵奉行をご導入いただいた企業様からは、「給与奉行のデータを直接取り込めるようになって、月末の作業時間が半分以下になった」という声をいただいています。システム同士が連携することで、転記ミスもなくなり、正確な人件費把握ができるようになったとのことです。

■ ソフト導入で得られる3つのメリット

サポート担当として多くの導入事例を見てきた中で、Excel原価管理からソフトに切り替えた企業様が実感されているメリットは大きく3つあります。

1つ目は、現場別の収支がリアルタイムで見えるようになることです。ビルクリーニングでも警備防災点検保守でも、売上・人件費・外注費・資材費がシステム上で自動集計され、現場別利益集計表をいつでも確認できます。経営判断のスピードが格段に上がったという声を多くいただいています。

2つ目は、入力作業の削減です。契約台帳に登録した情報から売上伝票・仕入伝票が自動作成され、給与データも自動取込できるため、手作業での転記がほとんど不要になります。月末の残業時間が大幅に減ったという企業様も少なくありません。

3つ目は、情報の共有化です。Excelファイルが個人のパソコンに散在している状態から、システム上で一元管理されることで、誰でも必要な情報にアクセスできるようになります。店舗清掃やホテル旅館定期清掃のように拠点が複数ある企業様では、各拠点の収支状況を本社でリアルタイムに把握できる点も大きなメリットだと感じています。

■ まとめ:業界全体の効率化が進む今こそ見直しの好機

2026年3月には大阪・東京でビルメン経営の「次の一手」設計講座の無料セミナーが開催され、業界全体で経営効率化への関心が高まっています。中小企業省力化投資補助金における清掃ロボット活用事例の紹介もあり、設備面だけでなく管理面でも効率化を進める企業が増えています。

Excel原価管理からの脱却は、単なるシステム導入ではなく、経営の見える化・意思決定の迅速化・事務作業の削減という3つの効果をもたらします。エレベータ保守・マンション貯水槽管理・空気環境点検・浄化槽維持管理といった定期業務を抱える企業様にとって、原価管理の精度向上は収益改善の第一歩ではないでしょうか。

ビルメンテナンス業販売管理ソフト・ビルメンテナンス業販売管理ソフトクラウド・ビルメンテナンス業販売管理ソフト商蔵奉行は、メンテナンス業の原価管理に特化した機能を備えています。現場別利益集計・給与データ取込・予算実績対比など、Excel管理では難しかった機能をご利用いただけます。詳しい資料や導入事例については、お気軽にお問い合わせください。

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